皆さんこんにちは。
皆さん、日本は豊かで恵まれている国だとよく言われますよね？
特に、高度経済成長期やバブル期を経験してきた中高年の人々の中には、
「日本は他の国よりも給料が高くてお金持ちだ！」
と、まるで日本が世界一かのように語っている人をよく見かけます。
「日本はすごい経済大国だ！」「日本人はお金持ちだから海外に行く時には目をつけられるぞ！」と言われて育った私は、ふと疑問に思いました。
日本人って他の国の人と比べたらどれだけお金持ちなんだろう？？
と。
ということで今回は、「はたして日本人は本当にお金持ちなのか」というのを調べるために、世界の国々と日本の給料を比べてみました。
結論から言うと、
1. 日本人の年収は先進国の中では低いほうである。
2. 日本人の年収が相対的に低くなっている。
というのが見えてきました。
それでは、詳しいデータを見ていきましょう。
世界の平均年収ランキング
欧州の国々を中心に35か国から構成されているOECD（経済協力開発機構）が発表している、2018年の国別の平均年収データをランキング化してみると、下の表のようになります。
Average wage (year) ranking from OECD data
OECDのデータによると、
OECD加盟国の平均年収ランキング
1位は、アイスランドの66,604ドル!!
1ドル110円で計算すると、
日本円で約733万円です。
日本のサラリーマンの場合だと、このくらい給料がもらえると良い方ではないでしょうか？
2位はルクセンブルクの
65,449ドル（約720万円）、
3位はスイスの
64,109ドル（約705万円）と続き、
経済大国のアメリカは、
4位の63,093ドル（約694万円）となっています。
一方、 ランキングの最下位はメキシコで、
メキシコの平均年収は16,298ドル(約179万円)でした。
この数字をみると、国境を越えてアメリカへ稼ぎに来るメキシコ人が多い理由が分かりますね。
また、意外にも物価の高いイメージのあるイギリスのランキングは14位と、アメリカよりも10位もランキングに差があるようです。
世界と日本の平均年収の比較
一方、日本の平均年収はというと、OECD加盟国35カ国中19位で40,573ドル（約446万円）となっています。
まぁ、日本の平均年収はそれぐらいですよね。
しかし、OECD加盟国全体の平均年収が46,686ドル（約514万円）なので、
日本の平均年収はOECD加盟国全体の平均以下となっています。
各国の平均年収をグラフにするとこんな感じです。
う～ん。
なんとも微妙な位置にいますね。
結論を言うと、
日本は発展途上国も含めて世界的にみると給料の高い国ですが、先進国の中では給料の低い国だと言えるのではないでしょうか。
この記事は2018年のデータを元に作成していますが、翌年2019年の日本の平均年収は、OECD加盟国35か国中19位から24位にランキングが下がっています。
2019年のデータはこちらの記事をご覧ください↓
各国の平均年収の推移
次に、2000年から2018年までの各国の平均年収の推移をみてみると、下の表のようになります。
（OECDデータより）
上のデータでは、2000年に比べて平均年収が減少した国はギリシャとポルトガルのみで、
その他の国は平均年収が増加しています。
また、各国の平均年収の推移をグラフにすると、以下のようになります。
上のグラフからも分かるように、
日本の平均年収は、2000年に比べて2018年は106ドル（1万1,660円）増加したのみでほぼ一定なのに対し、
韓国は10,390ドル（約114万円）増加、フランスは7,384ドル（約81万円）増加、イギリスは5,862ドル（約64万円）増加と、
世界の国々は、2000年から2018年の間に平均年収が大きく増加しているのです。
2000年時点では日本よりも平均年収が低かったフランス、イギリス、カナダの平均年収は、
今や日本の平均年収よりも4,000ドル（44万円）から8,000ドル（88万円）も高くなっています。
また、2000年時点では日本よりも10,000ドル（110万円）以上も平均年収が低かった韓国は、もうすぐ日本の年収に追いつこうとしています。
以上のことから、
日本人の給料は以前と比べて減りも増えもせず変わっていませんが、
世界の国々の給料が高くなっているため、相対的に他の国よりも年収が低くなってきていることが分かります。
日本の平均年収についてのまとめ。
というわけで今回は、「日本人は世界の中でどのくらいお金持ちなのか」というのを調べるために、日本と世界の国々の平均年収を比べてみました。
OECD（経済協力開発機構）が公表している各国の平均年収のデータを見ると、日本は発展途上国も含めて世界的に見ると確かにお金持ちの国ですが、先進国の中では平均年収の低い国で、世界の国々の給料が年々増加しているため、相対的に見ると日本の平均年収が他国に比べて低くなってきているということが分かりました。
日本人の給料が変わらない間に周りの国に追い越されていくのは、なんだか寂しいですね。
また、
世界の国々では給料がどんどんと増加しており、その分物価が上がっているにも関わらず日本の給料が変わらないという事は、
海外から輸入してくるものが日本人にとって購入しずらくなるという事でもありますよね。
グローバル化の加速や、インターネットで何でも学べる現代の若い世代は英語が堪能な人も多く、給料の高い海外で働きたいと思う海外志向の人も多いのではないでしょうか。
止まらない少子高齢化の上に、優秀な若者の海外流出を促進させないためにも、日本企業の給料が上がることを願っています。
また、このブログでは他にも、海外の国の新卒の給料についても紹介していますので、世界各国の若い世代のお財布事情が知りたい人はそちらも参考にしてみて下さい。
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