【オーストラリア留学】TAFEのITコースで何が学べるの?ITコースの内容と、実際に通った体験談をシェアします。

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皆さんこんにちは、
現在オーストラリアに滞在中のWakaです。

私はオーストラリアに移住し、現地で使えるスキルの習得と更なる英語力の向上の為に、TAFEのITコースに通っています。

TAFEとは、オーストラリアの職業訓練専門学校の事で、「格安で英語と専門スキルを身につけられる」という事で人気の留学先でもあります。また、IT分野はますます発展を続けており、どの分野でもIT技術無しには仕事ができない時代にも突入しています。

そこでこの記事では、実際にTAFEのITコースに通っている私の体験を基に、TAFEのITコースのコース内容(カリキュラム)について紹介したいと思います!

ちなみにTAFE留学を知らない方は、TAFEについての概要を以下の記事で紹介していますので、そちらも併せてお読み下さい。



何のコースを取っているの?

私が受講しているコースは、ACT州にあるTAFEのInformation Technology(IT)コースです。このTAFEのITコースには、CertificateⅢ(4ヶ月)、CertificateⅣ(1年)、Diploma(1年)レベルがあり、CertificateⅢから始めることが推奨されています。既にIT知識のある方はCertificateⅣから始める事もできますが、私は入学時にHTMLとCSSの知識はあったものの、英語力に自信がない事もあって、CertificateⅢから受講を開始しました。この記事を作成している時点では、CertificateⅢを修了し、CertificateⅣを受講中です。

コースの期間は各TAFEによって異なりますが、TAFEでDiplomaまで修了するためには、通常1年半から2年半のコース期間で設定されてます。私の通うTAFEのコースはDiplomaまで修了するのに2年半かかりますので、各TAFEのITコースの中でも期間が長いです。

ちなみに、私の通うTAFEはITコースの中でも更に細かいコースに分かれていて、ネットワーキング、インフラストラクチャー、プログラミング&ウェブアプリケーションの3つのコースがあります。私が入学した時にはサイバーセキュリティーのコースもあったので、私はCertificateⅢでサイバーセキュリティーを受講し、CertificateⅣからはプログラミング&ウェブアプリケーションに変更しました。

また、それぞれのCertificateの内容はオーストラリアの教育基準に沿っており、各Certificateのレベルの内容は以下の通りです。TAFEでDiplomaレベルまで修了すると、高い専門性だけでなく、マネジメント能力も身につけられるようになっています。

CertificateⅢ高いレベルでの自己管理能力、判断力、順応力、処理能力、適応力等を習得。専門知識、リーダーシップ能力の習得。
CertificateⅣある分野の全般的な資格、幅広い専門知識を持ち、業務・経営管理のプロセスについての責任を習得。
Diploma理論と技術に基づく高い専門性、物事を適正・迅速に処理する能力、マネージメント面で必要とされる査定能力や調整能力等を習得。


ちなみに、オーストラリアの大学では1年でDiplomaを取得できるコースが開講されていますが、TAFEのDiplomaと大学のDiplomaでは内容が大きく異なります。大学のDiplomaはあくまでもその後も大学で学び続ける事を前提にしているのに対して、TAFEのDiplomaは修了後に即戦力として働ける技術とマネジメント能力を身につける事を目的としています



ITコースではどんな授業を学ぶの?

ここからは、実際に私が受講しているコースの詳しい内容(カリキュラム)を紹介します。

CertificateⅢ

まず、最初のコースであるCertificateⅢの時点では、専門的な授業はそこまで多くありません。現地のオーストラリア人の学生たちはプログラミングやweb制作の基礎を学んでみて、その後のコースを続けるかどうか試している感じでもありました。また、教養としてITの基礎知識を学びにくる大人の方や、育休等で会社から休暇をもらっている間に学習しに来ている人もいて、軽くITを学びに来る人も多かった印象です。

CertificateⅢで受講した授業は、以下のとおりです。

専門的な科目
HTML&CSS
プログラミング入門(Python)
ネットワーク入門
バーチャルマシーン(Azure&OS設定)


その他科目
倫理と知的財産権
個人データセキュリティー
クリティカルシンキング
チーム作業
顧客アドバイス


この他にも、もう一つネットワーク関連の授業とハードウェアの授業があり、学生はそれぞれ自身の専攻するコースによって選択しました。

CertificateⅢでは、HTML&CSSという、Webページ上で文字を書くために必要な言語や、プログラミングの入門とネットワークの入門の授業を受講しました。

また、ITコースの最初の学期という事もあり、パソコンに詳しくない人でも、パソコンを扱う際の基本について一から学べる内容が含まれていました。具体的には、バーチャルマシーンの授業内で各OSやパソコン周辺機器について概要を学んだり、実際にバーチャルマシーンに接続してOSをインストールして設定したり、一般的なトラブルシューティングの方法を学んだりしました。また、個人データセキュリティーの授業では、1つのパソコンを複数人でシェアする事を想定してWindowsのアカウントを作成したり、ファイルの権限を操作するといったような、当たり前だけど慣れていないと自然にできない様な、社会でパソコンを使っていく上では欠かせない基礎の部分も学びました。

このレベルのIT知識は、教養としても全ての社会人が持っているべき知識です。なので、半年しか留学できないけど英語とスキルの両方を伸ばしたいという方は、ITコースのCertificateⅢのみを受講して帰国しても良いと思います。

また、CertificateⅢの授業は基礎的な内容ですが、チーム作業があったり、自分が主体になって会議を開いたり、プレゼンテーションをするといった、英語でのコミュニケーションが求められる事も多かったです。特に最初の学期なので、英語で学ぶことに慣れておらず勝手が分からずに、大変な学期でもありました。しかし、専門的な内容が多くない内に必要な英語力を身につけたおかげで、その後専門的な授業の難易度が上がった時に落ち着いて学習できました



CertificateⅣ

次に、CertificateⅣからは専門科目が多くなり、ここで本格的に必要な技術が多く学べます。(私がこの記事を書いている現在受講中のレベルでもあります。)

私の受講しているプログラミング&ウェブアプリケーションのコースでは、CertifiacteⅣで以下の授業を受講します。

専門的な科目
HTML&CSS
プログラミング入門(Python)
プログラミングアプリケーション(U I/UX)
JAVA
SQL入門
SQL応用
プロジェクト分析
Javascript
レスポンシブウェブサイト
C++


その他科目
知的財産権
サイバーセキュリティー&クライアントサポート
新興/先端技術
クリティカルシンキング
ワークプラクティス

CertificateⅣでは、ウェブ開発とデータベースの基礎と、いくつかのプログラミング言語が学べる他、プロジェクトマネジメントの要素も入ってきます。また、上記の科目の中で打ち消し線が引いてある科目は、CertificateⅢで既に受講したので改めて受講する必要はありませんでした。一方で、知的財産権、クリティカルシンキング、ワークプラクティス等の科目は、CertificateⅢでも同じような授業がありましたが、全て受講しないとCertificateⅣを修了する事ができません。

ちなみに、私の通うコースでは、CertificateⅣまで学習すればIT系で就職する際に必要なスキルの基礎がほとんど学べます。日本で就職する際には、このレベルの知識があることを証明できれば、未経験/学歴不要のIT系の会社へ就職する事も可能でしょう。実際に、英語力やビザの心配が要らない私の周りのオーストラリア人達は、CertificateⅣを取得した後にそのまま就職する人も多いです。(留学生はビザ申請のためにDiplomaまで修了する必要があります。)

ここで少し私の体験談として、CertificateⅣの中で一番苦労した課題を一つ紹介します。その課題はプロジェクト分析の授業で、5つある課題の中の1つの課題だけでも、Wordで26ページのボリュームがあるレポートを作成しました。内容は、仮想のシナリオを元にプロジェクト開発の手法を決定し、実現可能性を検討するというもので、何も知らないウェブ開発手法や技術について調べて学ぶのと同時に、難解な英語との戦いでした。しかし、こういう課題をこなしていく事で実際に業務で使うレベルの英文作成に慣れる事ができるので、英語力の伸びも感じられます



Diploma

そして最後に、私はまだ受講していませんが、Diplomaレベルで受講する科目はこちらです。

専門的な科目
データベースモデリング
ダイナミックウェブサイト
プログラミング応用(C#)
CSS応用
システムデザイン
アプリケーションプロジェクト


その他の科目
ICT倫理
コンセプト開発
職場におけるサイバーセキュリティー
クライアントマネジメント/チームリーダーシップ

Diplomaレベルでは、CertificateⅣまでで学んだ技術を使った応用や、プロジェクト開発が主になります。特に最後の学期は、授業のほとんどがアプリケーションプロジェクトの授業です。

Diplomaレベルまで受講すると、ダイナミックなWebサイトが作成でき、データベースやプログラミングの応用知識がついており、ウェブアプリケーションの開発ができるまでになります。また、専門能力に加えて、小規模な組織のマネジメント能力を身につける事ができます。




TAFEでITを学ぶメリット

オーストラリア国内では専門学校や大学でもDiplomaが取得できますが、州政府によって運営されているTAFEのDiplomaレベルを修了した人は、実践力のある人材として地元の企業に信頼されています。また、エントリーレベルの求人では同じDiplomaを持っていても、「TAFE卒であること」と求人に記載されている事もあります。また、卒業ビザがもらえるのもDiplomaレベルからとなりますので、Diploma取得後に現地就職を考えている人には、TAFEでの学習がオススメです。更に、Diploma修了後には大学2年時への編入も可能なので、実践力をつけた後に大学で論理的な知識を身につけることで、知識と技術を持ち合わせた優秀な人材になれるでしょう。

という事でこの記事では、実際にTAFEのITコースを受講している私の経験を基に、TAFEのITコースの内容(カリキュラム)について紹介しました。このブログでは、引き続きTAFEに関する情報をシェアしていこうと思いますので、TAFEのIT留学に興味がある方はぜひそちらの記事もお読み下さい!

TAFEのITコースで学ぶ、詳しい授業内容や課題については、こちらの記事で紹介しています。


それでは、最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。



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