【オーストラリア留学】TAFEのITコースで学ぶ詳しい授業内容や課題について、実際に通った体験からシェアします。

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皆さんこんにちは、
オーストラリアに滞在中のWakaです。

私はオーストラリアに移住し、現地で使えるスキルの習得と更なる英語力の向上の為に、現在TAFEのITコース(プログラミング&ウェブアプリケーション)に通っています。

TAFEとは、オーストラリアの職業訓練専門学校の事で、「格安で英語と専門スキルを身につけられる!」という事で人気の留学先でもあります。また、IT分野はますます発展を続けており、どの業界でもITスキルなしには仕事ができない時代にも突入しています。

そこでこの記事では、実際にTAFEのITコースを受講している私の経験をもとに、TAFEで受けている授業の詳しい内容や、課題内容について紹介したいと思います!

TAFE留学について知らない方は、TAFEについての概要を以下の記事で紹介していますので、併せてお読み下さい。



TAFEの授業ってどんなもの?

TAFEの授業では、日本の高校や大学の授業のような暗記型ではなく、実際に手を動かして練習したり、現実に起こりそうなシナリオに沿った課題問題が沢山出されます。

1つの授業につき平均で3個〜5個の課題が課されますが、一番課題の多い授業では、5つの課題に加えて3つの実技テスト(合計8個の課題)がある授業もありました。課題のほとんどはプロジェクトベースで、授業によっては実技テストがあります。また、たまに概念を答えたり、暗記型の試験もあります。

更に、私の受講しているコースでは1学期に6〜7科目の授業を取るので、結構な課題の量になります。特に課題が重なる時期にはハードモードになることもありますので、TAFEで学習する際には学期の開始時からコツコツと課題を進めていく事が重要です。

授業のスケジュールはどんな感じ?

TAFEの授業は、1コマの授業時間が3時間で、1時間から1時間半ほど座学を行った後に実技練習を行うクラスが多いです。また、課題の締め切り前には課題制作の時間が設けられていたりするので、その時間を使って講師に質問しながら実技練習をしたり、課題作成をしたりします。ただ、プロジェクトベースの課題は時間が掛かるものも多く、家でも作業しないと間に合いません。

ちなみに、私のコースでは授業時間に加えて同じ量の自己学習をすることが目安とされていますので、6〜7科目の授業を取ると、週に36時間から42時間程度の学習量になります。

私の場合は、最初の学期(CertificateⅢ)は英語で学ぶことに慣れていなかったのと、最初は全て対面の授業だった事もあり、メチャクチャ時間に追われていました。実際には、月曜日から木曜日までは1日6時間の授業があり、週末にバイトをして、空き時間で課題や宿題、予習・復習をしていました。

しかし、次の学期からは英語での学習にも慣れ、私のコースのほとんどがオンライン授業になったので、時間に余裕ができてきました。具体的には、登校日は週に2日のみで、オンラインの授業は出席する必要がなく収録された動画を見て課題をこなすタイプだったので、自分の好きな時間に学習ができました。

とはいえ、ネイティブの学生でさえ「時間が足りない!」と焦っていたりするので、やはり、英語力にハンデのある私達は現地人以上の努力が必要です

また、バイトは学生ビザの上限である2週間で40時間(2023年7月からは48時間)は働けますが、課題が多い時期や、特に最初の頃の英語での予習・復習に時間がかかる時期は時間に余裕が無くなるので、その時に働く時間を減らしたり、無理をして体調を崩さないようにも、余裕を持った生活費を持ってくることをオススメします。




実際の課題の内容はどんなもの?

ここで、実際に私がTAFEで出題された課題をいくつか紹介します。

HTML・CSSの授業

全てのITコースの学生が受講しないといけないHTML・CSSの授業では、架空の新聞会社のウェブサイトを作るという課題が出題されました。リンク、画像、リスト等、いくつかの指定されたタグを組み込みながらページを5つ作成し、コードのテストと、サーバーにファイルをアップロードする所まで行いました。シンプルなウェブページ作成のみですが、このような課題は自分のポートフォリオにもなるので一石二鳥です。

TAFE/HTML・CSS課題作成の例


ネットワーク入門

次に、ネットワーク入門の授業では、小規模な会社の社内ネットワークをデザインしました。課題はクライアントとの会話を元に、各従業員の役割に沿った必要なデバイスとスペック、必要なソフトウェア、その他必要なサービスや機材の要件を整理する事から始め、実際に売られている機材やサービス等の料金を調べ、予算内でネットワークを設計するというものでした。

各デバイスにIPアドレスを設定したり、社内の情報を共有するサーバーや、外部からの社内ネットワークへアクセスするためのセキュリティー等を考えながら社内ネットワークを設計し、また、ネットワークをインストールする手順やスケジュール、古い機材の処分方法まで計画を作成しました。このような課題は、実際に販売されている製品やサービスを使って計画を作る事で、本当に業務ができる自信に繋がります。


更に、ネットワーク系の授業は世界のネットワーク業界の間で有名なCisco社のネットラーニング教材を使用していて、最終テストもCisco社のテストに合格する事でした。Cisco社のネットラーニング教材は日本語に翻訳されていないコースが多いので、一部のコースを除いては日本語だと利用することができません。

また、ネットワークエンジニアになりたい方が持っておくべきのCCNAという資格に必要な知識は、CertificateⅣの時点で習得できます。更に、授業内では毎回実際に教室内のネットワークを使用して実践練習をするので、独学で学習するのが難しいと言われているネットワーキング系を学習したい方は、TAFEで学習することをオススメします




プログラミング入門(Python)

最後にもう一つ、プログラミング入門の授業の課題を紹介します。この授業はCertificateⅢで一番最初に受けたプログラミングの授業で、Pythonを使用しました。初めてのプログラミングにつまづく人も多かった授業です。

課題の内容は、簡単な図書館の貸し出しシステムを作成するというものでした。授業で習ったPythonのコードを使って外部ファイルを読み込み、ユーザーが在庫を確認したり、本の追加と取り出しができるようにしました。

私は独学でのプログラミング学習に挑戦したことがあったので抵抗はありませんでしたが、エラーが出たり、思い通りにプログラムを動かすのに結構時間がかかりました。この課題を解くのに何度か講師にも質問をしたので、つまずいた時にすぐに聞ける人がいるのは、学校に通うメリットだと思います

TAFEのPython課題例


ちなみに、軽くITを学びにきた友人たちはこの課題をやってみて、「私はIT向いてないわ!」と、CertificateⅣ以上に進まない事を決めた人も数人いました。

ということで、ここではITコースに入学して私が最初に学習したHTML・CSS、ネットワーク入門、プログラミング入門の課題の例をお見せしましたが、他にも、レポート課題1つでwordが26ページになるようなボリュームの多い課題が出されたり、出題されたタスクを時間内に終わらせる実技試験が科される授業も多いです。



その他の授業について

という事で、ここまでは主に技術的な授業を紹介してきました。が、しかし、実は私がTAFEで最も苦労したのは専門的な学習ではなく、英語やコミュニケーションの部分です。

TAFEのITコースでは、プログラミング言語等の技術面の他にも、倫理や知的財産等の法律、セキュリティーに関する授業、そして、チームでの業務練習や、マネジメント管理、クリティカルシンキングでアイディアを出し合う授業等があります。実は、TAFEの授業はコミュニケーション能力も重要視していて、ほぼ全ての授業の中で自分がマネージャーとして顧客やスタッフ向けに会議を開いたり、顧客対応として講師に電話をかけたり、音声を録音する等の過程が組み込まれています。

特に最初の学期のCertificateⅢでは、オーストラリア人の話す速さの英語に慣れていない中、チームリーダーとして会議をリードするのは毎回緊張していました。また、チーム作業をするために組んだチームのメンバーは多国籍で、全員我が強く、中には攻撃的な人もいたりして、毎回の激しい議論に心が折れそうになった事もあります。この経験は、気が使えてチーム作業が上手な日本人と、色んな思想を持ち、どんどんと自分の意見を出してくる外国人と共同作業をすることの違いを学んだ良い経験でもあります。

更に、最初の頃は授業で講師が説明している英語を理解するのも難しく、毎回しっかりと予習をしないとついていけませんでした。また、長文の教材を読むのにも時間がかかり苦労しました。しかし、お陰様で2学期目のCertificateⅣに上がる頃にはネイティブの英語にだいぶ慣れて、自分が主体となって会議を行う事にもそこまで抵抗がなくなりましたなので、TAFEでは本当に専門スキルに加えて、英語で働くために必要な英語力が鍛えられます!



という事でこの記事では、英語と専門知識を同時に身につけられるTAFEのITコースに通っている私の経験をもとに、ITコースの詳しい授業内容と課題の内容について紹介しました

私は現在CertificateⅣを受講中ですが、今後もこのブログの中で、TAFEについての体験談をシェアしていきたいと思います。

また、このブログでは、英語学習やオーストラリア生活、また、海外に関する情報をあれこれと投稿していますので、英語や海外に興味のある方は、その他の記事もチェックしてみて下さいね!

TAFEのITコースのコース内容(カリキュラム)は以下の記事で紹介しています。



それでは、記事を最後までお読み頂きありがとうございました。

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