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【2019年版】日本の平均年収は世界で何番目?日本は年々ランクダウンで男女の収入格差は第2位。OECDデータより

海外あれこれ
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皆さんこんにちは。

日本の経済は成長していないとは聞きますが、

日本の平均収入って、世界の中ではどれぐらいなんだろう?

日本の平均収入って、世界の中では高いの?低いの?

と、他の国の給料が気になりませんか?

という事でこの記事では、欧州の国々を中心に37か国から構成されているOECD(経済協力開発機構)が発表している、2019年の国別の平均年収をランキング化し、日本と世界の平均年収を比べてみます


以前このブログで2018年のOECDが発表している国別の平均年収をランキング化しましたが、新たに発表された2019年のデータではランキングが変わっているようです。
(2020年11月現在最新)

各国の平均年収を比べてみた結果、

・日本の平均年収はOECD加盟国35カ国中24位で平均以下。

・日本の平均年収は増加しておらず、相対的に収入が低い国となってきている。(前年より5つ順位を落とした。)

・日本の男女の収入格差は世界の中でも高い。(OECDの中で第2位)

というのが見えてきました。

それでは、2019年の各国の平均年収を見ていきましょう。

OECD加盟国35カ国の平均年収ランキング

OECD加盟国の内、データが公表されている35カ国の平均年収をランキング化すると下の表の通りになります。(単位はUSD)

OECD加盟国35カ国の平均年収ランキング表(2019年版)
Average wage (year) ranking (2019) from OECD data

OECD加盟国35カ国の中で2019年の平均年収が1位の国は、ルクセンブルクの平均年収$68,681

$1ドル110円で計算すると、
日本円で約755万円です。

次いで2位はアイスランドの$68,006(約748万円)、3位はスイスの$66,567(約732万円)と続いています。

イメージの通り、ヨーロッパ、特に北欧の国々は総じて年収の高い傾向にあるようです。

また、世界中の企業が集まる経済大国アメリカは4位で、平均年収は$65,836(約724万円)でした。

日本の基準と比べると、これらの国の平均年収はだいぶ高いのではないでしょうか。

一方で、OECD35カ国中最下位はメキシコの$17,594(約194万円)でした。 この結果を見ると、メキシコから隣国のアメリカへ渡る人が多いことにも納得しますね。

OECD加盟国35カ国の平均年収ランキング棒グラフ(2019年版)
Average wage (year) ranking (2019) from OECD data


そして2019年の日本の平均年収はというと、$38,617(約425万円)でOECD加盟国35カ国中24位です。まぁ、フルタイムで働く日本のサラリーマンの給料を考えるとだいたいそれくらいかな、という金額ですよね。(ちなみに国税庁の統計では436万円でした。)

ヨーロッパ諸国を中心として主に先進国で構成されているOECD加盟国全体の平均年収は$48,587(約534万円)なので、先進国の中では日本の年収はそれ程高くないのが現状のようです


各国の平均年収の推移について

残念なことに、
前年(2018年)に公表されていた日本の平均年収は$40,573(約446万円)でOECD加盟国の中で19位でしたが、2019年には平均年収が$38,617(約425万円)と下がったこともあり、
日本の平均年収の順位は35カ国中24位と、5つ順位が下がっています※(国税庁の公表では−5万円)

また、過去の平均年収を比べてみると、日本の平均年収はOECD各国のデータが揃った最初の年である1996年には13位、また、2000年には15位でしたが、年々徐々に順位が下がってきてます

他国と比べて日本の平均年収の順位が下がっているのは、「日本の年収が下がったからなのか?」と思われるかもしれませんが、そういう訳ではないようです。

そこで、OECDの公表しているの1990年から2019年の各国の平均年収のデータをグラフにしてみました。

黒い線に丸印が日本の平均年収、黒の点線がOECD加盟国全体の平均年収です。

OECD各国の平均年収の推移
Average wage (year) chart from OECD data

グラフを見ても分かるように、日本の平均年収の順位が低くなった原因は、日本の給料水準は1990年からほぼ一定なのに対し、他の国々の年収がどんどん上がっているからです

OECDの公表データでは、1990年から2019年までの間にOECD加盟国全体の平均年収が$10,643上昇しているにも関わらず、日本の平均年収は$2,205上がったのみで、どんどんと日本の平均年収がOECDの平均年収と離れていく様子が目に見えます。

2018年から2019年の1年間だけでもOECD全体の平均年収は$839上昇しており、数年前までは日本よりも平均収入の低かった国々も、賃金が上昇し、日本の年収よりも高くなっていっています。

各国の平均年収の推移
(OECD公表データ参照)

例えば、同じアジア勢である韓国はメキメキと平均収入が上昇しており、2018年から2019年の1年間だけでも$1,464増加し、ついに日本を追い抜いてOECD35カ国中19位に順位を上げています。

日本の給与水準はほぼ一定のため気付きづらいですが、私達の気づかないうちに世界の国々の平均年収は日本の年収を追い越し、日本の収入が相対的に低くなっているわけですね。


男女の収入格差について

また、OECDのデータでは各国の平均年収だけでなく、男女の収入差についてのデータも公表されていました。

下のグラフはフルタイムで働く人の、女性を含めた男女の収入の中央値と、男性のみの収入の中央値の差がどれだけあるかというのを表したものです。

このデータでは、日本は男性を合わせた全体の収入と女性の収入差が23.5%と、OECDの中で2番目に男女の収入格差が大きい国となっています。

男女の収入格差(単位:%)
Gender wage gap from OECD data

よく、日本は女性の社会進出が遅れていると言われますが、このデータでも諸外国に比べて日本の男女の収入格差が顕著に現れていますね。

ちなみに、男女の収入格差の大きな国ワースト1位は韓国の32.5%、2位は日本の23.5%、3位はイスラエルの22.7%で、

逆に男女の収入の差が少ない国第1位はコスタリカの4.0%、2位はコロンビアの4.2%、3位はベルギーの4.5%でした。

男女の収入格差は、そもそもの男性の収入の高さや女性の出産後の社会復帰率など様々な社会的な背景が影響してきますが、

日本の場合、終身雇用制の企業が多く、出産等のライフイベントが多い女性の正社員率が少ないこと、女性の管理職が少ないこと、男性が働き女性は家庭に入るという文化が強いこと等が影響していると考えられます。


日本の平均年収まとめ

という事でこの記事では、2019年のOECD35ヵ国の平均年収をランキング化してみました。

平均年収を比べてみた結果、

2019年の日本の平均年収はOECD加盟国35ヵ国中24位で、発展途上国も含めた世界の国の中では高い方ですが、日本の平均年収は先進国の中では低い方でした。

また、各国の平均年収の推移を見てみると、日本は前年の2018年に比べても平均年収のランキングが5つ下がっており、日本の平均年収は世界の国と比べると年々、相対的に低くなってきていることが分かりました。

さらに、日本の男女の収入格差は35ヵ国中2位と、諸外国と比べて男女間の収入格差が大きいようです。

さいごに…

日本人の気づかない内に、日本の年収が世界の国と比べると相対的に低くなっていっているのはなんだか悲しいですね。

また、日本よりも収入の高い国に旅行に行くのはハードルが高いです。
そしてこれからも日本の収入が相対的に低くなれば、日本人にとっては海外旅行に行きづらく、また海外の製品が買いづらくなるということでもあります。。。

ちなみにこのデータは2019年の結果なので、まだコロナウイルス感染拡大による規制がかかる前の結果です。

2020年以降はコロナによる制限等で各国の経済を持ち直すのにはまだ時間がかかりそうなので、コロナの影響のない期間の平均年収を比べるには、今回紹介した2019年のデータが参考になるのではないかと思いますのでよければ参考にしてみて下さい



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